一人経理でこんな不安やストレスを抱えていませんか?
- ダブルチェック体制がなくて不安
- わからないことを聞ける人がいない
- 後任が決まるまで引き止められ退職できない
- 休めなくてつらい
- 給料が低いうえに仕事が多すぎる
- 会社の経営状況が悪くて不安
筆者は、従業員20名ほどの中小零細企業で一人経理をしていました。
一人経理は退職のタイミングや引継ぎ期間など悩むことがたくさんあります。
この記事では、一人経理の退職や転職活動について私の実体験も踏まえて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
一人経理で働き続けるリスクとは
一人経理で働く人が抱えるリスクは主に4つ。
人手不足や資金繰りの悪化など、さまざまなリスクが潜んでいます。
会社の経営状況に人生が左右される
経理担当者が一人しかいない小規模の会社は、経済状況の悪化などで資金繰りが厳しい会社も多いです。
そうした場合、
- 給与支払いが遅れる
- 賞与が出なくなった
など、私たちの生活にも関わってきます。
社長からの批判や不満が増え、職場の雰囲気が悪化することもあります。
さらに、万が一社長に何かあれば、企業が存続できなくなる可能性もあります。
「一年後には会社がなくなるかもしれない」というリスクを認識しておく必要があります。
コロナ禍で資金繰りが厳しくなった会社も多いよ
知識やスキルが偏る
一人経理を担当している場合、知識やスキルが偏ってしまう可能性があります。
- 指摘してくれる人がいないためミスが改善されない
- 協調性を持って働く力が付きにくい
- マネジメント経験を積めない
- 業務内容が広く浅い
など、一人経理で働き続けることがデメリットになる場合もあります。
一人経理ではマネジメント経験を積むことができず、転職しても年収アップが望めない場合があります。
年齢が高くなるほどマネジメント経験が重視されるよ
脱税や粉飾決算に協力させられるリスクがある
会社の経済状況が苦しく、税金や社会保険料を払いたくないという社長も多いです。
売上の隠蔽や領収証の偽造などを社長から強要され、脱税や粉飾決算などの不正行為に関わってしまう可能性もあります。
脱税は違法です。悪質な脱税行為は懲役の刑を受けることもあります。
一人経理だと誰にも相談できず、一人で悩み苦しんでしまう人も。
経験が浅いと違法だと知らずに関わってしまうケースもあるよ
長く務めるほど会社を辞めにくくなる
一人経理として長く働いていると「あなたがいないと会社が回らない」と頼られることも多くなります。
信頼されているといえば聞こえはいいですが、
- 仕事を増やされれる
- 休めない
- 辞めたいと言ったら引き止めに合う
など、会社に拘束される時間も増えていきます。
社長との繋がりが強くなると「お世話になっているし辞められない」と思ってしまい、
苦しいのに抜け出せない負のループに陥ってしまう人も多いです。
真面目で責任感の強い人ほど悩んでいるよ
退職に適したタイミングはいつ?
できるだけ揉めずに、迷惑をかけずに退職するために気をつけたいポイントがあります。
民法では退職の申し出は2週間前までに行うことが規定されていますが、会社の就業規則には異なる期限が設けられている場合があります。
できるだけ早めに会社の就業規則を確認しておきましょう。
退職の申し出は2週間前までに
民法では、2週間前までに申し出れば退職が認められると規定されています。
第627条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する
民法第627条
「雇用期間に期限の定めのない労働契約」とは、いわゆる正社員の場合です。
2週間前までに退職の申し出を行えば、申し出をした日から2週間後には退職することができると法律で定められています。
就業規則より民法が優先される
民法では退職の申し出は2週間前までに行うことが規定されていますが、就業規則には異なる期限が設けられている場合があります。
例えば、「退職願は退職日の30日以上前に提出しなければならない」という就業規則を設けている会社もあります。
しかし、原則として民法が優先されるため、2週間前の申し出で退職できることになっています。
無理矢理引き止めて辞めさせないのは違法だよ
決算期や繁忙期を避ける
決算期や繁忙期は、自分自身も忙しいため引継ぎの時間を取れない可能性もあります。
後腐れなく退職するには、引継ぎにも余裕のある時期を選ぶのがおすすめです。
責任感のある人ほど、決算など重要なイベントの前に退職することに罪悪感を感じてしまうのではないでしょうか。
大変な時期ではありますが、自分の仕事をやり切ったという達成感を持てるタイミングで退職するのも選択肢の一つです。
退職した後はスッキリした気持ちでいたいよね!
退職前の引継ぎ期間はどのくらい?
退職に際して気になるのが引継ぎ期間。
引継ぎ期間は1か月前後が目安です。
経理の仕事はルーティンワークが多く、マニュアルを見ながら作業することができます。
マニュアルを作成しておくことで、引継ぎがスムーズに行えます。
後任が見つからない場合はマニュアルだけで対応することもあります。
引継ぎ期間は1か月前後が目安
業務内容によって異なりますが、一般的には引継ぎ期間は1か月前後が目安です。
- 業務内容のリスト化
- 各担当者の連絡先
- 仕事の手順
- 会社独自のルールの共有
など、1か月の業務を一緒に行えるくらいの期間があると安心です。
後任が見つからない時は引継ぎマニュアルだけでOK
後任が見つからない場合や急な退職の場合は、引継ぎマニュアルだけで対応することもあります。
引継ぎマニュアルだけで対応する場合、
- 業務の手順やルール
- 会計ソフトの使い方
- 取引先の連絡先
- パスワード
など、必要な情報を細かく記載することが大切です。
また、退職後に上司や後任者から引き継ぎ内容の問い合わせがきても、
雇用契約は解消されているため、原則としては対応の必要はありません。
可能な範囲で対応することは問題ないよ
情報漏洩に注意する
退職時には、会社から貸与された物品や機器はすべて返却しましょう。
また、パスワードやアクセス権限などの情報も適切に処理する必要があります。
これらの情報が漏洩すると、会社に損害を与えてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
退職時に秘密保持誓約書を書く会社も多いよ
引き止められた時の対処法
「退職の申し出をしたら引き止めにあった」という人も多いのではないでしょうか。
私も「給料を上げるから残って」と言われたことがあります。
しかし、自分の将来のことを考えて決断したことを後悔しないためにも、
残る意思がないことを明確に伝え、きっぱりやめられるよう対応することが大切です。
残る意思がないことを明確に伝える
引き止められた場合、「会社を辞めたい」という自分の意思をしっかり伝えることが大切です。
丁寧にお礼を伝えつつ、退職する決断をした旨を伝えましょう。
引き止めに対して強気に出るのではなく、退職日まで最大限の努力をすることを伝え、最後まで真摯に対応しましょう。
前向きな退職理由を伝える
前向きな退職理由を伝えることで、会社側も納得しやすく、円満な退職にも繋がります。
例えば、
- 転職先でのキャリアアップを目指したい
- 留学や自己実現に向けた勉強時間を捻出したい
- 結婚や介護など家族の事情やライフスタイルの変化
といった退職理由が考えられます。
この時、「残業が多い」「給与が低い」など不満を伝えてしまうと、待遇を改善するから残れと言われてしまう可能性があります。
不満をぶつけたり相談するのではなく、明確な退職の意志を伝えましょう。
一人経理の転職を成功させるコツ
一人経理からの転職を成功させるコツは主に3つ。
一人経理で働いている人は、思いのほか自分の能力に自信を持っていない人が多いです。
「自分なんかが転職できるのかな」と不安を感じてしまう人もいます。
一人経理は自分が思っている以上に能力が身についているものです。
これまでの経験を棚卸して、転職活動に活かしましょう。
できるだけ早く退職の意志を伝える
一人経理の会社では、経理担当者が退職してしまうと業務が滞ってしまう可能性があります。
後任者を見つける時間と引き継ぎにかかる時間を考慮して、早めに退職日を伝えることが大切です。
求人情報を頻繁にチェックする
求人情報は常に変化しているため、こまめなチェックが必要です。
良い求人は出たとたんに応募が殺到します。
自分の希望に合った求人情報が見つかったら、早めに応募できるよう準備しておきましょう。
転職エージェントを使って効率的に転職活動する
転職活動にはたくさんの準備が必要です。
- 求人探し
- 履歴書や面接対策
- 面接の日程調整
- 入社日の日程調整
- 給与交渉
仕事をしながらそれらをすべてこなすのは大変なことです。
転職エージェントは面接のセッティングや給与交渉なども代行してくれるため、自分でやるよりも効率的に転職活動を進めることができます。
ジャスネットキャリアは、私が働いていた超ホワイト会計事務所も求人募集に使っていました。
担当者も経理に詳しい人ばかりだから相談しやすいですよ。
転職したい気持ちはあるけれど不安で行動できない人は
今の会社を辞めたい気持ちは決まっているけれど、転職活動に漠然とした不安を抱えていませんか?
- 次に進みたい道が決まっていなくて行動できない
- 職務経歴書に自信がなくて転職活動が不安
- 今のスキルでどんな仕事ができるのかわからない
そんな人は「星のおじさん」に相談してみるといいですよ。
「星のおじさん」は上場企業で働きながら、経理のブログを長年運営されている大先輩。
経理のことならなんでも相談できる心強い味方です。
星のおじさんは、ココナラというサービスで経理のキャリア相談を行っています。
経理の悩みやキャリアまで何でも気軽に相談に乗ってくれます。
友だちや先輩以外の、利害関係のない人に相談すると心がスッと楽になりますよ。
どうしても自分から退職を切り出せないときは
- 辞めることを社長に伝えるのが怖い
- 辞めると伝えたら脅された
- 引き止めを断れる自信がない
辞めると言えずに悩んでいる人は、退職代行という選択肢があることをぜひ知っておいてください。
わたしNEXT
問い合わせに担当してくれる人も基本的に女性です。
会社の人と会うことなく退職手続きを進められます。
相談は無料です。
問い合わせしたら、いきなり退職手続き開始!ってわけじゃないので安心してください。
相談しているうちに「やっぱり今のまま働いてみようかな」と思うかもしれません。
「やっぱり退職しません」と言っても相談料はかかりません。
どちらの道を選択しても間違いではありません。
ただ、あなたが後悔しない道を選べることを願っています。
口コミ
次の転職先も紹介してもらえるよ
おわりに
私が一人経理を辞めたのは、勤め始めて1年経った頃でした。
恐る恐る退職の意志を社長に伝えたら、「給料を昇給するから続けてよ」と言われました。
あなたならどうしますか?
私の場合、「この会社、早く辞めないと絶対ヤバい」と思いました。
辞めると言い出さなかったら、安い賃金のままでこき使うつもりだったんだなって。
人のことを安く使って大切にしない会社なんだなって、その時気づいたんです。
遅いですよね(-_-;)
早く気づけよって思われるかもしれませんが、低学歴・30歳経理未経験で雇ってくれた会社だったので、感謝の気持ちもあったんですよね。
でも、転職して本当に良かったです。
給料も良くて、残業も少ない。
社長も穏やかでスタッフも和気あいあいとしている。
そんな会社が理想の世界じゃなくて本当に実在することにびっくりでした。
転職には勇気もいりますが、一緒に頑張っていきましょう!
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